京都の食いしん坊な歯科医師
@kanetosikiが
オススメするレストラン5選
とにかく食べることが大好き
生産者、料理人をリスペクト。1973年生まれの、関西を中心に食べ歩く京都の歯科医師。仕事柄、食べるということへの想いは強く、A級B級問わずなんでも美味しいものが大好き。レーティングや批判、否定的なことは言いません
毎日ほぼ外食で、食の価値観の合う仲間たちとの食事の時間が1番の宝物。味はもちろん、お店との関係は相性や好みだと思うので、お店のレーティングや批判、否定的なことは言いません。いわゆるグルメとかフーディーではなく、僕はただの食いしん坊のお気楽なおっさん。好きなお店に定期的に通うため、なかなか新規開拓が難しいのが最近の悩み。「どこで食べるかではなく、誰と食べるか」とよく聞くが、僕の中では「どこで食べるか」も同じくらい大事。
どこで誰と食べるかを毎日考えて生きています(笑)
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富小路やま岸
茶懐石の伝統を基本に、“名物鮨”も味わえる一つ星の懐石料理店
オープンからあっという間に京都でも有数の予約困難店となった大人気店。行ったことのない人には、ややもすればSNSで人気に火がついた「雲丹ドッグ」で有名なお店と認識されがちだが、その素晴らしさや本当の人気の訳はもっと本質にある。
茶道、華道、書道に精通した店主が、茶懐石の伝統的な手法とおもてなしの精神にその感性を反映させた四季折々のコースからは、京都の伝統的な文化をお料理を通じて感じることができ、お料理だけではなく店主の屈託のない笑顔とトークも山岸劇場として人気。もちろん今や『富小路 やま岸』のスペシャリテとも言える季節ごとの雲丹を一列にして海苔に巻いた「雲丹ドッグ」は、その映えと楽しさだけでなく、カウンター越しに一人一人に手渡しで店主が渡してくれるエンターテインメント性とその美味しさとで大人気の一品。
そして特筆すべきは土鍋ご飯の美味しさ!炊きたての状態の茶懐石でいう「煮えばな」から始まり、定番の三種のご飯のお供(えのき、じゃこ、明太子)といただく蒸らしたご飯、その他にもその時々のお供や卵かけご飯などもお願いできる。ぜひ実際の山岸劇場で「四季の風趣」と「京の伝統」を非日常的な空間でじっくりと感じてほしい。
- 阪急京都線「河原町」駅12番出口 徒歩5分
- デート、接待・会食、お一人様
- 27,500 円~
纐纈(こうけつ)
店主・サービスともにソムリエの資格を持ち、ペアリングも魅力に
数多くの飲食店が立ち並ぶ大阪・北新地。その中でも有名店が集まっている北新地の南西界隈の雑居ビルの4階にひっそりとあるお店。お料理は全国からこだわり抜いて集めた厳選食材を、和食をベースにしたアレンジで纐纈さんのセンスが光る季節を感じられる素晴らしいコース。そのお料理とソムリエの資格をもつ纐纈さんの合わせる日本酒やワインとのペアリングも定評がある。
最後の〆のご飯ものは、その日の6~8種から好きなだけ選べる。とは言えさすがに全部は無理なので、いつもどれを選ぶかではなく、どれを諦めるのかで悩まされる(笑)。中でも打ち立ての手打ち蕎麦は、〆にぜひ食べてもらいたい逸品。
こちらオススメはやはりカウンター!素晴らしいお料理はもちろん、気さくで男前の纐纈さんとの会話や、目の前の炭火で焼きあがる料理のライブ感を実際に楽しんでほしいお店。
- JR東西線「北新地」駅11-21出口 徒歩5分
- デート、接待・会食、お一人様
- 33,000 円~
にくの匠 三芳
京都・祇園で味わう、創作料理を織り交ぜた肉尽くしの一つ星懐石コース
京都といえば知る人ぞ知る牛肉文化の街。その中でも肉割烹の最高峰として他の追随を許さないお店が「にくの匠 三芳」。祇園のど真ん中の町屋を改装したお店は雰囲気抜群で、店内では真っ赤な漆塗りのカウンターがひときわ目を引く。お料理の独創性と食材のクオリティには毎回目を見張るものがあり、季節ごとの最高の食材と選ばれし牛肉との織りなすコースは圧巻の一言。
こちらもおススメはカウンター!店主の伊藤さんにより、目の前で豪快に切り分けられる厳選されたお肉、思わず見とれてしまうその手際や所作、いただく肉の部位やその牛の生い立ちなどの話を聞きながらのカウンターでのコースは、肉好きにはたまらないスペシャルな経験となるだろう。
コースは産地、部位によって選べるが、季節や仕入れなどのタイミングが合えば、メニューにはない特選肉やトリュフなどのスペシャルコースもオススメ。あれだけお肉を食べて次の日に胸焼けしないのは、僕の中ではここだけ。
- 京阪本線「祇園四条」駅 徒歩5分
- 接待・会食、お一人様
- 32,340 円~
Kamoshiya Kusumoto (カモシヤ クスモト)
創作料理との最高のマリアージュが堪能できる“醸造酒レストラン”
個性的な飲食店が数多く立ち並ぶ、大阪でも屈指のグルメエリア福島。こちらはその路地の一角にひっそりとたたずむ知る人ぞ知る隠れ家レストランで、世界の発酵食品を使った独創的なお料理と醸造酒との絶妙なペアリングを楽しめる。店名の『Kamoshiya Kusumoto (カモシヤ クスモト)』の『カモシ(醸し)』は発酵とさらには良い雰囲気を醸し出すことを意味し、『ヤ(屋)』はレストランを意味する。そして『クスモト』はシェフのお名前。
楠本シェフはなんと料理の修業経験がなく、それゆえにどのジャンルにも属さず枠に囚われない独創的で繊細な、言うならば「クスモト料理」というオリジナルジャンル。創作料理にありがちな自己満足ではなく、「美味しい」を味の着地点としたこだわりのコースがいただける。そして『カモシヤ クスモト』は醸造酒のみを扱う専門店であり、醸造酒も発酵食品の一部として考えられている。月替わりのコースの組み立ては、なんとまずお酒の流れを決めてからコース内容を決めていくというこだわりよう。お酒が飲める方であれば、お料理とお酒とのペアリングが断然オススメ!
また、楠本シェフは日本の職人さんにも多大なる尊敬の念を払っており、まるで日本料理のお店かのように毎月お皿もカトラリーもグラスもお敷物も全て変えられている。シェフの視点を通したお道具から12ヶ月の季節を感じながらのお食事も楽しみの一つかと。
- JR「新福島」駅3番口 徒歩2分
- デート、接待・会食、お一人様
- 24,200 円~
ユキフラン佐藤
祇園の日本料理界に幸せをふらせる、カウンター8席のもてなし庵
京都祇園の花見小路からすぐにある、看板すらない隠れ家すぎるお店。以前はお店の前に店名の入った名刺だけが貼り付けてあったが、先日伺った際にはそれすらなくなっていた(笑)毎回行くたびに「なんでこんなに美味しいのに予約困難じゃないの?」と不思議にすらなる、本当はあまり人には教えたくない、とっておきのお店。
こちらはまず印象的なのが、和食のお店なのに『ユキフラン佐藤』というフレンチかスイーツかを連想させるような店名。そもそも「ユキフラン」は「幸せがふってくる庵」と店主の亡くなられたお母様がユキさんだったことから派生した造語で、店主の佐藤さんの名字と合わせて『ユキフラン佐藤』となったそう。
お店はカウンター横並びの8席。店内は趣味のアートや骨董の器などが所狭しと並べられた非日常的な空間だが、祇園のど真ん中にいながらもなぜか温かみを感じ、落ち着く雰囲気。一番の特徴は、おまかせコースのみではなく、食べたい食材や食べ方、予算のリクエストがなんでも出きること。予約の際に「鮎が食べたい」「熊が食べたい」「鰻が食べたい」など希望食材や予算を伝えておくとそれを仕入れて料理してもらえる。また、食べ歩いているといろんなお店で季節の食材が被り、例えばずっと鮎ばかり、蟹ばかり続くということがよくあるが、こちらでは逆に「鮎はなしで」とか「蟹はなしで」というリクエストも可能。もちろん「季節のお任せで」とか「一人一万円で」などの相談にも気軽に乗ってもらえるので、まずは来店前になんでも相談してみるといいだろう。
しかしながら注意点として、食事時間が3~4時間と長いので時間を気にせずゆっくり食事を楽しみたいという方向けかと。食事時間が長いといっても、決して間延びするとか食事の提供が遅いというのではなく、品数やボリュームも多く、佐藤さんと食材や食べ方の相談をしながら和気あいあいと話をして進んで行くお料理は、あっという間に3~4時間が過ぎてしまう。もちろん、事前に何時にお店を出たいかを伝えれば対応してくれるが、こちらのお店のお料理の本質や佐藤さんのお人柄に触れるには、時間に余裕をもって行かれることをオススメする。
- 京阪本線「祇園四条」駅 徒歩5分
- デート、接待・会食、家族、お一人様
- 17,325 円~
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