六本木「グランド ハイアット 東京」近くに、多くの有名シェフを輩出してきた老舗フレンチレストラン『ル ブルギニオン(Le Bourguignon)』はある。緑に溢れた庭に囲まれ、都会の喧噪を忘れさせてくれるレストランである。
オーナーシェフ・菊地美升(きくちよしなる)氏は、北海道出身。20代で渡仏し、リヨン・モンペリエなどのレストランで修業を重ね、ブルゴーニュ・ボーヌのレストラン「エキュソン」で過ごした経験が、菊地シェフの人生において大きな宝物となり、現在のレストラン作りのベースにもなっているという。帰国後、「アンフォール」(現在は閉店)のシェフを務めた後、2000年に『ル ブルギニオン』をオープン。
菊地シェフの料理は、前菜からメインディッシュまで、「日本人としての感覚を大切にしたフランス料理に、自分なりのテイストを加味した一皿」をテーマに、何度も通い続けたくなる落ち着いた味わいが特徴。食材は北海道産を多く使用。菊池シェフ自身が足を運んだ生産者が作る野菜や、肉は国産をメインにフランス産の鳩や仔羊など、季節を感じてもらえる旬のものを厳選している。また、充実したワインのストックは約300種類。リストの7割をフランス・ブルゴーニュ産が占め、フランスで出会った昔からの生産者や、近年話題の生産者のものなどをセレクトしている。
そして現在もなお、菊地シェフは毎年夏に数週間、フランスのレストランへ研修に行く。そのとき話題のシェフやレストランから、料理だけでなく、店の考え方や営業形態などの異なるスタイルを知り、たくさんの刺激を得て自分の中で消化・吸収しているという。その貪欲な姿勢こそが、『ル ブルギニオン』に常に新鮮なフランスの風を吹かせ、長く愛されるレストランたらしめる所以だろう。テーブル18席と半個室(4名まで)が1つの、この小さなレストランには、食事の時間を楽しみにゲストが集まる。シェフの柔らかな笑顔と穏やかなダイニングに包まれ、家族や友人、海外からのゲストなど、大切な人と共に豊かな食の時間をお過ごしいただきたい。
■アクセス
東京メトロ日比谷線 六本木 1A出口 徒歩7分
都営大江戸線 六本木 3番出口 徒歩7分