2016年12月、都立大学駅からすぐの場所にオープンした、フレンチ『Fukushima』。フランス料理の洗練さに和食の繊細さを取り入れた、生産者から食材のいのちを繋ぐカウンターレストランである。
コンクリート打ちっぱなしの店内に置かれた、オープンキッチンのコの字カウンター内にて、国内外で修業を積んだオーナーシェフ・福島隆幸氏が、肉焼きの炭火台をメイン舞台として腕をふるう。料理は、肉と野菜を主としたおまかせコースのみ。洗練されたセンスで、ジャンルの垣根を超えた料理を提案する。「滋賀サカエヤさんの近江牛のタルタル」や熟成肉は、『Fukushima』の必食の一品。一年のうちで時期の限られるジビエ料理は、青首鴨や鹿など、信頼するハンターが仕留めて処理した肉を最高の状態で仕入れ、炭火で絶妙に火入れする。噛み締めるうま味とその肉質に、多くの肉好きファンが魅了されるのだ。そして、シグネチャーディッシュとも言える、自然農法野菜やエディブルフラワーを約30種も使用した一皿は、「菜園」と名付けられ、色鮮やかで繊細で、しかし植物のもつ生命力を強く感じられる、味わいの濃い逸品である。
合わせるお酒は、シャンパーニュ、フランスワイン、そして日本酒などのマリアージュも愉しめるラインナップになっている。カジュアルな接待・会食など、大人が愉しむ食の時間に寄り添うレストランとして、ぜひ訪れていただきたい。
【アクセス】
■東急東横線「都立大学駅」より徒歩1分