巨大な街・新宿では、落ち着いた食事を楽しめる店を見つけるのが案外難しい。だが新宿3丁目にある『馳走風々』なら、外の喧噪を忘れて、季節を楽しむ日本料理を存分に味わえるだろう。繊細で美しい組子の扉の先には、白木が印象的な明るく高級感ある空間。友人や家族と、落ち着いてゆったり食事を楽しむのにぴったりの和食店だ。
料理長の服部克美氏はエイペックス洞爺ホテル(現ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ)を皮切りに、ホテルニューオータニ、日本料理『鴨川』など名門の料理店で25年以上研鑽を積んだベテラン。「古来、先人が大切にしてきた"季節に寄り添う心"を忘れないよう、料理に思いを込めていきたい」と語る通り、店名には季節ごとに異なる風が吹くように、季節ごとのご馳走を楽しんでほしいとの思いを込めた。春夏秋冬の細やかな移ろいを感じる二十四節気を大切に、2週間に1度は料理の内容も変えている。
コースのはじまりは日本酒と塩で味付けした「一番出汁」から。メインの食材は毎日、築地で仕入れる新鮮な魚。旬の野菜とあわせ、折々の旨味を端正に引き出す。あえて日本料理の華の「お椀」は出さないなど、形式にこだわらず、肩肘を張らずに日本料理を楽しんでもらうための独自の工夫も随所に。常時15種類ほどの日本酒だけでなく、シャンパン5種、白ワイン8種と種類も豊富で、好みにあわせて季節の「和」を楽しめるのもうれしい。なお、店内にはカウンターの他、個室やボックスソファ席もあり、カジュアルな接待にも使いやすいだろう。新宿の真ん中で、気心の知れた相手とゆったり季節を楽しみつつ舌鼓…そんな贅沢な時間を約束してくれる貴重な和食店だ。
■アクセス
JR山手線 新宿駅東口 徒歩7分
東京メトロ丸ノ内線 新宿三丁目駅B2出口 徒歩1分