2022年大阪北新地に店を構えていた『鮨 ほしやま』が移転し新たな新天地にて腕を振るう。関西には少ない「王道な握り」が堪能できると常連に愛され、一つ星を獲得している。
大将の星山忠史氏は、『築地すし清京都』で7年、さらに京都唯一星を獲得している『鮨 まつもと』で5年の修行を経て、2012年出身地の大阪で独立。なお『鮨 まつもと』の大将は、東京新橋の名店『しん橋 しみづ』出身であり、星山氏はその孫弟子にあたるとあって大阪で最も赤酢の効きが印象的な生粋の江戸前風寿司をふるまう。
酒粕のみで作られた赤酢と塩が効いた突き抜ける味わいのシャリに、仕入れからこだわり丁寧な仕事を施したネタをあわせる「握り」が自慢。創作等のないオーソドックスなスタイルだが、だからこそ「王道な江戸前鮨」が堪能できるというものだ。突き抜けた酸味のシャリに合うのはマグロやコハダだが、昆布締めにして旨味を凝縮した白身のネタ、茹でることで旨味と甘みを引き出した天然の車海老など赤酢シャリを活かした職人としての仕事の施しもぜひ味わいたい。
店内は手入れの行き届いた白木のカウンター席8席のみ。バカラのアンティークグラスで時期に合わせた7-8種類の日本酒も楽しめる。大将の目の行き届くおだやかな空間は、同業の寿司職人にも愛される「隠れ家」。大切な人を誘ってもよし、一人でもよし。極上のひとときを味わえる名店だ。
※世界的グルメガイド京都・大阪 2023年度版にて一つ星を獲得
■アクセス
北浜駅より 徒歩5分