レベルも価格も日本一の鮨の激戦区、銀座。一般的に相場は3万超と言われるなかで、もっとリーズナブルに、おいしい鮨を食べてもらいたいという情熱溢れる店が『すし晴海』だ。銀座の和食の最高峰と言われる『銀座小十』の店主・奥田透氏がプロデュースを担当しており、そのクオリティの高さはお墨付き。大将は、千葉のホテルで9年、都内の個人店で3年、鮨の修業を積んだ吉谷圭介氏が務めている。
にぎり10貫のおまかせコースが11880円というのは、銀座の一流店ではまずありえない価格設定だが、その内容は名店にひけをとらない質だ。粒が大きく粘りの少ないササニシキを使った酢飯は、鮨ダネによって赤酢と白酢の2種類を使い分ける。米はゲストの来店に合わせて営業中も炊いており、米の旨みをしっかりと感じさせる味わい。魚介類は築地から最高のものを仕入れており、とりわけ吉谷氏は、昆布〆や穴子、煮蛤など仕事を加えた鮨ダネを得意とする。またつまみでは、炭火で焼いた旬の魚が素晴らしい。温度管理が難しいと言われる炭火を操れるのも、『銀座小十』出身の板前がしっかりと担当しているからだ。さらにドリンクも、『銀座小十』のソムリエが選んだワインや日本酒が揃い、定期的にラインナップが変わるため、お酒の通にも満足度が高い。
店内は、清潔感のある檜のカウンター10席のみ。鮨は、職人の手から直接付け台に置かれるが、実は手入れが大変なため、銀座でも取り入れている店は多くないのだという。さり気なく用いられる器も、『銀座小十』同様、唐津焼や備前焼など著名な作家のもの。鮨、つまみ、酒、接客、空間。すべてが一流の銀座の隠れ家は、普段使いから記念日の会食でも接待でも、ゲストを最高に喜ばせてくれるだろう。
■アクセス
・東京メトロ「銀座」より、駅徒歩5分
・JR・東京メトロ「新橋」駅より、徒歩5分
・JR・東京メトロ「有楽町」駅より、徒歩5分