テレビ出演や専門学校での講師など多方面で活躍する譚彦彬(タン ヒコアキ)氏がオーナーを務める『赤坂璃宮』。現在は、息子である澤明氏が総料理長を務め、名店の名を不動のものにしている。
彦彬氏は、横浜・中華街に生まれで、16歳から料理の道へ進んだ。新橋『中国飯店』、芝『留園』、仙台ホテル『梅花園』などの副料理長を歴任。その後、京王プラザホテル『南園』の副料理長、ホテルエドモント『廣州』で料理長を務め、1996年より『赤坂璃宮』オーナーシェフとなる。
一方、澤明氏は、東京全日空ホテル(現・ANAインターコンチネンタルホテル)の『花梨』で料理人としてのキャリアをスタート。5年間修業を重ね、横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズの『彩龍』を経て、30歳で『赤坂璃宮』に入店。2012年より総料理長を務めている。
広東料理では、「食は広州にあり」と表現されるように世界中から集まる美味食材を使い、素材の持ち味を生かす料理に仕立てるが、『赤坂璃宮』ではさらに一歩踏み込み、四季折々の滋味溢れる日本の素晴らしい食材にフォーカスを当てる。余計な調味料は使わず、スパイスや油をさりげなく控え、やさしく穏やかな味わいに仕上げている。
看板料理は、焼き物、フカヒレ、海鮮料理。とりわけ、ハタの姿蒸しやフカヒレの姿煮込み、自家製釜焼きチャーシューは、広東料理の真髄を味わえる逸品。また、その日に作り上げる点心にも、手間を惜しまぬ味づくりの信念がうかがえる。
銀座の中心地に店を構える銀座店は、2005年開業。内装は、中国の伝統文化である四合院様式を取り入れたシックで落ち着きのある空間。個室も7部屋と充実しており、プライベートな利用にも重宝する。また銀座店では、ワインの品揃えを強化。100種類以上のワインと、繊細な広東料理とのペアリングも楽しめる。
■アクセス
・東京メトロ「銀座」駅A2出口より、徒歩3分
・JR「有楽町」駅より、徒歩6分