祇園四条駅から徒歩5分、祇園の中心を貫き、観光客でにぎわう花見小路沿に店を構える『津田楼』。幕末に創業し、大正初期に現在の場所へ移転してきた老舗のお茶屋をリノベーションし、2010年にレストランとして生まれ変わった。2階部分はお茶屋の風情をそのまま活かし、最大22名まで利用できる個室の座敷席に。1階部分は、坪庭を囲み、風情ある個室と、樹齢500年以上のケヤキのカウンタ―が和モダンな雰囲気を醸し出している。
供される料理は、厳選した旬の京野菜、新鮮で上質な魚を使った上品な味わいの和食。冬はコラーゲンが豊富な丸鍋(スッポン鍋)が人気メニューで、四季の移ろいを織り込み、丁寧に調理されている。また、オーナーは「清水三年坂美術館」の館長でもあり、オーナーセレクトの器も楽しみの一つ。ディナータイムには人間国宝の職人が作成した器やオールドバカラが使われており、美しい料理をさらに引き立てる。酒類にもこだわり、京都の蔵元から仕入れる日本酒のほか、倉を改装したセラーに所蔵する豊富なワインセレクションも魅力。ヨーロッパ産のワインを中心に300種類を揃え、グラスワインとしても常時10種類以上を用意する。
素晴らしい空間を活かし、文化サロンとして「舞妓さんと楽しむ午餐会」や「美術鑑賞会」などさまざまなイベントも開催。また、建物内にはオーナーが厳選した明治工芸や世界の美しいジュエリーを取り揃えたミニショップ『まほら』も併設されており、眼福を味わうことが出来る。元・お茶屋らしく、舞妓や芸妓を手配してお茶屋遊びを体験することも可能で、夜には和楽器の演奏も行なわれるなど、料理以外の楽しみも豊富。京都文化、日本文化を五感で堪能する、貴重な体験ができるだろう。
■アクセス
・京阪本線「祇園四条」駅より、徒歩5分
・阪急京都線「河原町」駅より、徒歩7分