洗練された街並みに感度の高いショップが立ち並ぶ代官山に、2017年12月オープンした『割烹 TAJIMA』。店主の田島和彦氏は、二つ星に輝く京都『割烹八寸』にて5年、東京『懐石小室』にて2年修業。2014年、在サンフランシスコ総領事館公邸料理人に抜擢され、国際的な賓客との会食や大規模な式典の席での料理を担当。2017年に帰国し、満を持して独立を果たした。
世界各国のゲストに和食をふるまう中で、和食の世界的な人気を肌で感じたという田島氏。『割烹 TAJIMA』では、「農業、漁業、伝統陶芸、日本美術など、日本料理を支えている多くのものの文化や伝統をより多くの人に伝え、共有できる場所にしたい」との思いから、若い人も訪れやすい代官山という立地を選択。国産の無垢の家具をはじめ、異素材を組み合わせたモダンで洗練された空間と、伝統的な懐石料理とのギャップが斬新な印象を与えている。
食材は、毎日田島氏みずから築地に通い仕入れる。山海に恵まれた島国日本ならでは食材の素晴らしさを伝えるべく、旬の食材を大切に、食材のストーリーを一皿一皿にのせて提供する。数ある食材の中でも、思い入れがあるのは「スッポン」。6~8月は天然ものを取り寄せ、お椀、から揚げ、雑炊などで楽しませてくれる。さらに、国産のクラフトビールやNYワインといったお酒のセレクトや、田島氏が10代の頃から収集してきたという器の数々も、料理をより引き立ててくれる。
客席は、臨場感あふれるカウンター10席のほか、2~4名の個室も用意。ずっと座っていただくものだからと、とくに椅子にはこだわり、デンマークの巨匠ウェグナーのチェアを用意。20代の若い方から、お子様連れのご家族、外国人のゲストまで、世代を超えて食でつながり、「ご飯を食べることの楽しさ」を実感できる空間がここにはある。
■アクセス
東急東横線「代官山駅」より徒歩3分