札幌の中心街から少し離れた閑静なエリアで、一つ星に輝くフレンチレストラン『cuisine urbaine lien(キュイジーヌ アーバン リアン)』。札幌出身のオーナーシェフ・木下雄介氏は、ヒルトン小樽に入社後、札幌や東京のレストランで研鑽を積み、ヒルトン小田原リゾート&スパでは、レストラン・宴会部門のシェフを歴任。修業のかたわら、コンクールにもたびたび挑戦し、世界大会でも入賞を果たす。
2012年4月、故郷に戻り、自分の目が届く範囲できめ細かなおもてなしをしたいと、12席のレストランを開業した。クラシカルなフランス料理の伝統を重んじながら、北海道の食材を用いて季節を表現することを大切に、日々料理と向かい合う木下氏。朝採れの野菜や、石狩の漁師から直接仕入れる魚介など、その日の旬素材を用いて、素材の生命力溢れる料理に仕上げる。とりわけ秀逸なのは、毛蟹やサクラマス、エゾバフンウニなど、コース全体に多く用いられている北海道ならではの魚介のおいしさ。秋~冬に登場する蝦夷鹿などのジビエは、信頼のおける当別町の猟師から届けられる。臭味がなくやわらかで、肉のうま味を存分に味わえる。厳選したフランス産ワインとの相性も抜群である。
女性一人でも気軽に来店しやすい雰囲気を心がけたという店内は、白を基調にしたシンプルモダンな空間。レストランという白いキャンバスに、北海道の大地の恵みをふんだんに盛り込んだ料理が色鮮やかに映え、非日常感を高めてくれる。木下氏とマダムの温かみあるサービスにふれ、アットホームな雰囲気で心からくつろいで食事を楽しむことができる。記念日や仲間との会食はもちろん、旅先で訪れたなら、幸せな食の記憶をより深く鮮明に刻み付けてくれることだろう。
■アクセス
札幌市営地下鉄東西線「西18丁目」駅1番出口より徒歩3分