広島市の閑静な高級住宅街「白島」エリアに、広島県で唯一の三つ星を獲得している日本料理店「季節料理なかしま」はある。店主の中島 徹夫（なかしま てつお）氏は、大阪辻調理師専門学校を卒業後、大阪の割烹料理店で修業。広島に帰郷し、料理人としてのキャリアを重ね、2006年に独立開業。以降、世界中のゲストから愛され続けている。
「なかしまに行って良かったな、と思ってお客様に帰途についていただきたいのです」と、中島氏。店主だけでなく、チーム全員が「最高のものを最高の空間でお出しして、お客様の感動や喜びを作り出していきたい」と日々考え続けており、それこそが『季節料理なかしま』の「おもてなし」といえる。スペシャリテは、その日一番良い魚を使った料理や、鹿児島・枕崎の血合い抜き本枯れ節と北海道・羅臼の天然昆布から丁寧にひく一番だしを使った料理。例えばある日のお造りは、山口県周防大島産マダイ、高知産カツオ、島根産ミズイカなどで、魚介は全て天然物にこだわる。広島向原和高醤油にはたっぷりの追いガツオをして、広島吉和産ワサビの4年物を添える。
日本酒は中国地方のものを中心に、広島県の酒が全体の6割を占め「雨後の月 純吟 こいおまちスペシャル」「蓬莱鶴 純吟 奏」「亀齢 入魂純米山」など、その時期ごとの旬な酒を揃える。カウンターは吉野檜の一枚板、テーブルは欅の一枚板、南雲賢一氏による土壁に、手彫による「なぐり」、食器は200年前の古伊万里、100年前の輪島塗などの骨董、人間国宝・井上萬二氏の白磁などを揃える。『季節料理なかしま』の空間に身をおく食事とは、人生において一つの貴重な体験といえるだろう。だしのうま味や酒の深みを味わいながら、丁寧に食と向き合える、そんな相手と一緒に訪れていただきたい。
■アクセス
JR「広島駅」より、タクシーで7分
広島電鉄「白島駅」より、徒歩3分
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