西麻布と広尾の中間あたり、日赤通り近くの閑静な住宅街のマンション地下一階。まさに隠れ家的ロケーションにて、『 TAIAN TOKYO (タイアン トウキョウ)』は2018年5月にオープンした。恵比寿の三つ星『シャトーレストラン ジョエル・ ロブション』で20年あまり腕を磨いたシェフ・盛直行氏をはじめ、『ジョエル・ロブション』グループ出身の精鋭たちで構成された、本格フレンチレストランだ 。
店名の 『TAIAN』は、 千利休の作で現存している国宝の茶室「待庵」が由来となっている。わずか2 坪の茶室でもてなした千利休の精神を現代流に解釈し作り上げた空間は、ライブ感溢れるシェフズキッチンを中心に設えたシンプルな造り。 105センチのウォールナットのカウンターや、クリストフルのカトラリー、伊万里焼・有田焼などの器、「KOMA(コーマ)」「MOCTAVE(モクターヴ)」の椅子など、上質な調度品も時代によって色あせることのない本物の輝きを放っている。
料理コンセプトは、「記憶に残る一皿」。 四季折々の最高の食材を使い、素材の特徴をストレートに表現した、シンプルかつ奥行きのある料理には、ソースの味わいにフランス料理の伝統が息づいており、フランス料理のエスプリを随所に感じることができる。ワインは、シャンパーニュとブルゴーニュを中心に 90年代のヴィンテージものも揃っており、フランスの伝統的な食文化にしっとりと想いを馳せることができるだろう。シェフズテーブル7名、個室6名のみに開かれる夜宴は、流行り廃りに捉われないフランス料理の神髄を体感したいという方にこそ、訪れていただきたい。
■アクセス
東京メトロ日比谷線「広尾」駅 4番出口より徒歩10分