吉祥寺駅から井の頭公園やジブリ美術館を過ぎ、20分ほど歩いた場所にある、江戸前鮨『さき田』。店主の崎田康太郎氏は、鮨店での修業を経て、魚についてさらに研究すべく、築地の鮮魚仲卸・旭水産で経験を積み、吉祥寺に2017年11月、自身の店を構えた。扱う魚介は、崎田氏自らの目利きで選んだ旬の最高のもの。産地や固定概念に捉われず、自身がおいしいと思う魚を仕入れ、素材のポテンシャルを引き出すための仕事や工夫にも余念がない。
店内は、カウンター8席のみで、靴を脱いであがるスタイル。緩やかなカーブを描く掘りごたつスタイルの松のカウンターをはじめ、空間の随所に様々な木が用いられており、茶室のような凛とした趣がある。崎田夫妻が二人三脚で営むアットホームな雰囲気の中、リラックスして鮨や季節の日本酒に舌鼓をうてる。崎田氏の語る言葉からは、魚に対する並々ならぬ熱意と知識の深さを伺い知ることができ、店主との会話を楽しみながら鮨をいただけるのも魅力の一つ。確かな目利きに裏打ちされた素材のよさと、鮨への情熱を、ぜひ自身の舌で体感していただきたい。
■アクセス
吉祥寺駅よりバス。「下連雀」下車徒歩1分