広島市の高級住宅街・幟町(のぼりちょう)にある、老舗イタリアン『リチェッタ・ミヤガワ・リストランテ』。広島電鉄・銀山町駅から徒歩2分、広島駅からは徒歩13分の距離。オーナーシェフ・宮川 正一(みやがわ しょういち)氏は辻調理師専門学校を卒業後、12年間ホテルのイタリアンレストランでシェフを務め、2004年に独立。2000年代における広島イタリア料理界の立役者の一人である。
「良い食材を選んで自分が作れるものを精一杯出していこうと、実践し続けてきました」と語る宮川氏。野菜は広島県世羅町の生産者から、魚介や肉類は、駿河湾のアカザエビ、丹波のイノシシ、イタリア・アルバの白トリュフなど、国内外問わず自身の納得がいくものを揃える。実直に作り続けた料理が高く評価され、広島県テレビ局の調査で、2007年「広島県のパスタのおいしいお店」1位、2008年「広島県のおいしいイタリア料理店」1位を獲得。今ではスペシャリテとなった『たまごを使わない生うにのカルボナーラ』 は、長年ゲストから愛され続け、自然と『リチェッタ・ミヤガワ・リストランテ』の代名詞的メニューとなったエピソードが、この店らしさを表している。そして、2013年・2018年には世界的グルメガイドに二期連続の掲載を果たし、積み重ねてきた歳月とともに、宮川氏の料理がより洗練されたものに進化しつつあることを証明している。「余計なものを削ぎ落して、本当においしいものだけが残っていったと思います」と、宮川氏は語る。
店内はテーブルと半個室のみの小さな空間。女性建築家に「ぬくもりがある寛ぎの家」をテーマに仕上げてもらった内装はアットホームで、まるで宮川氏のホームパーティに招かれたかのようだ。ゲストは20代から60代までと幅広く、気心知れた友人同士や仕事仲間で食事を楽しみたい時、またデートや記念日にもオススメ。ワインはイタリア産のみを扱い、料理に合わせたペアリングも提案してくれる。もちろんカクテル類も用意可能。「肩肘張らずに、気楽に訪れてください」と宮川氏。この街に愛され続けた老舗イタリアンの風格を、ぜひ体感していただきたい。