銀座4丁目・歌舞伎座の隣にある、『鮨弁慶 海(すしべんけい うみ) 銀座店』。大将の山崎正夫(やまざき まさお)氏は、東京・本郷3丁目の料理店で修業後、1989年に独立。その後、長年愛されることとなった、江戸前鮨店『山海(やまみ)』を六本木にオープン。時を経て、新潟にある日本一の回転寿司『弁慶』の社長との稀有な縁がきっかけとなり、『鮨 弁慶 海 新潟店』の立ち上げから約2年間大将を務めた。そして2018年3月、「新潟が誇る佐渡の鮨をもっと多くの人に知ってほしい」という社長の想いとともに再び東京へ戻り、『鮨弁慶 海 銀座店』を開業する運びとなった。
『鮨弁慶 海 銀座店』の最大の特徴はもちろん、本場・佐渡の食材に特化していること。新潟は日本でも有数の米所で、暖流と寒流が交差する佐渡沖は魚介類の宝庫である。そんな、佐渡産を中心にそろえた魚介類を佐渡の米「コシヒカリ」と合わせ、山形県産のわさびで鮨の味に広がりを与える。佐渡の食材で山崎氏が握る江戸前鮨は、東京では唯一無二といえる、佐渡と江戸の最高のマリアージュだ。鮨と日本酒のマリアージュもまた、山崎氏が自らセレクトした佐渡の銘酒で実現する。
暖簾の先に広がるカウンターは10席のみ。ゆったりと腰を据えて鮨を味わえるようにと、ダイニングは二段高く設計されており、ハイスツールではなく座り心地のよい低目のイスが並ぶ。大きな窓から差し込む陽光や、ハイエンドな銀座の街のネオンが照らすのは、山崎氏のオンステージである。信楽焼きの寿司下駄や、佐渡島をかたどった箸置き、そして山崎氏が惚れ込んだ対馬の作家・小林東五氏の酒器など、上質な鮨屋としてのこだわりが随所に光る。六本木や新潟時代からの、山崎氏の根強いファンをはじめ、接待・会食やデートで活用するゲストなど、その誰もが、佐渡の最高級の食材と一流の職人技によって生み出される江戸前鮨に魅了されることだろう。
■アクセス
都営浅草線「東銀座」駅A7番出口より徒歩1分