オーナーシェフ・佐藤 大典(さとう ひろのり)氏は、高校卒業と同時に渡仏し、フランスと北海道を行き来しながら料理の腕を磨き、2013年、札幌・円山に『méli mélo (メリメロ)』を開業。2015年5月に現在の場所へ移転する。同年8月には、さらなる勉強のためフランスへ渡り、パリの三つ星フレンチ『アストランス(Astrance)』、『ルドワイヤン(Ledoyen)』で半年間研鑽を積んだ経験者である。
店名の「メリメロ」とは、フランス語で直訳すると「いろいろなものがあって、楽しい」という意。「咲き乱れるガーデニングの花に蝶々が飛んでいるような、そんな情景を皿の上で表現したい」と語る佐藤シェフ。日本国内外の厳選した食材と、フレンチの技、そして日本人としての感性を一皿に盛り込み、多彩な食感や香り、味わいを表現する。口に入れた瞬間に食材が瞬間的に溶け合い、素材のストーリーや情景までもが目に浮かぶような、創造性豊かな料理が高く評価され、2017年には一つ星に輝いた。
佐藤シェフが料理を作る上で大事にしているのは、食材・香り・土地の三要素。食材は北海道のみならず全国から取り寄せつつも、すべての料理に少なくとも一つは北海道産の食材を取り入れることで、ここでしか味わえない一皿に仕上げる。定番は、旬の野菜のソースで食すホタテの前菜。苦みや香りのある春菊のソースにライムやハーブを合わせて様々な香りを散りばめ、広大な大地の季節感を表現する。ブルゴーニュを中心としたワインのラインナップや、ノンアルコールも揃えるペアリングからも、『メリメロ』の世界観を味わえる。
また、料理だけでなく、空間やサービス全体で楽しい時間を過ごしてほしい、というのが佐藤シェフの想い。店内は、大きなガラス窓を設けた開放感を溢れる空間。シェフとの距離が近いオープンキッチンから生まれる、一体感や臨場感も美味しさのスパイスとなり、料理人とサービス、ゲストが一体感をもって幸福な時間を作りあげている。デートや旅行の記念に北海道へ足を運び、『メリメロ』の時間を思う存分堪能していただきたい。
■アクセス
札幌市営地下鉄南北線「大通駅」徒歩5分