博多で一番の繁華街「西中州」。名立たる飲食店が立ち並ぶ一角に、2016年移転オープンした『日本料理ながおか』はある。
店主・長岡周吾(ながおか しゅうご)氏は、アムステルダム「ホテルオークラ」の和食店『山里』で4年間修業し、中洲の割烹を経て独立。2010年福岡・薬院に『大人のごちそう 周』を開業。2015年にはミラノ万博に和食の職人として参加し、海外からのゲストにも和食を広めたいという思いを抱くように。その後、駅から徒歩5分ほどの、空港からもアクセスのよい現在の場所に移転し、店名も『日本料理ながおか』と改めた。
スローフード協会で仕事をした経験もあり、“生産者の顔や想いが分かる料理”がテーマ。農家や漁師の元を直に訪れ、生産者たちの想いを料理にしてゲストに届ける。長岡氏の出身地である山口・萩と、地元九州の旬の野菜や魚介をメインに、手を加えすぎることなく、素材のよさを引き出していく。奇をてらわず、素材そのままの味わいをさらに広げるおいしさの提案こそが、長岡氏の真骨頂といえるだろう。
料理はおまかせコース一本のみ。はじまりは懐石風に、ひと口サイズの温かなお粥でゲストをお出迎え。ほどよく胃が温まり、ゲストの心と体の準備ができたところで、季節の食材を組み込んだ椀や煮物が続く。締めはゲスト一組ごとに炊きあげる土鍋ご飯。白米のお供は、自家製明太子や肉味噌、漬物、自然薯など約8種類ほどが用意され、ゲストの好みで多彩に楽しませてくれる。手間と時間をかけた評判の「自家製からすみ」も追加でご注文頂けます。
日本酒は、料理と相性のよい淡麗辛口を中心に、約15種類を用意。定番10種、季節のお勧めを5種類揃え、九州の地酒も充実させている。その他、ブルゴーニュを中心とするワイン、焼酎なども取り揃える。
店内は、木材や石材にまでこだわった高級感にあふれ、接待・会食の利用も多い大人の空間。客席は銀杏のL字カウンター10席と、4名用と6名用の個室を用意。英語対応も可能なので、海外ゲストにも嬉しい。福岡県外や海外からもはるばる訪れる価値がある、世界に向けて発信する伝統と革新の和食といえる。
■アクセス
福岡市営地下鉄空港線 天神駅より徒歩5分
福岡市営地下鉄空港線 中洲川端駅より徒歩5分
福岡市営地下鉄箱崎線 中洲川端駅より徒歩5分