閑静な高級住宅街であり、名店の集まる白金・四の橋エリアに『鮨龍尚(しょうりゅう)』がオープンしたのは、2014年7月。店主・田島 尚徳(たじま たかのり)氏は、18歳から修業をはじめ、岐阜『千成寿司(せんなりずし)』で12年間研鑽を重ねたのち、上京。東京都内の鮨店でも経験を積み、落ち着いた雰囲気の漂う白金の地で独立を果たした。
田島氏がモットーに掲げるのは、「堅苦しくない雰囲気で、気軽に楽しく味わえる江戸前鮨」。築地『やま幸』から仕入れる国産のマグロをはじめ、やわらかく蒸し煮にしたアワビ、白エビの昆布〆など、四季折々の素材をひと手間かけて楽しませてくれる。とりわけ、田島氏自身が好んで使うマグロは、おまかせコースの中でさまざまな表情を見せてくれるアイテムのひとつ。また、旬の素材だけでなく、通年手に入る素材もその時々で品質を見極めて仕入れることで、常に最高のコンディションの魚介を味わってもらえるように心がけている。酢飯は、赤酢3種類、米酢1種類をブレンド。鮨をしっかりと味わってもらいたいという思いから、時折つまみを交えながら、雲丹の握りはゲストに手渡しで提供。鮨に寄り添う日本酒は常時70種程度を揃えており、なかでもぜひ味わっていただきたいのが、「新潟麦酒」に特注しているオリジナルビール。赤酢をきかせた酢飯に合うように作られている為、鮨とビールの世界観をぐんと広げてくれるマリアージュが完璧である。
店内は、カウンター9席のみ。特注している美濃焼の器にも田島氏のこだわりが光る。「リラックスして鮨を楽しんでいただきたいので、カウンター越しに会話をするのも大歓迎です」という田島氏。家族や恋人、友人など大切な人との時間を、温かなもてなしと至福の鮨で満たしてくれることだろう。
■アクセス
東京メトロ南北線「白金高輪駅」4番出口より徒歩8分
都営三田線「白金高輪駅」4番出口より徒歩8分