日本橋駅から徒歩約4分の日本橋兜町(にほんばしかぶとちょう)。東京証券取引所に向かって閑静な通りを進むと現れるのは、世界中の美食家が注目するレストラン『ASAHINA Gastornome(アサヒナガストロノーム)』。恵比寿の二つ星フレンチ『シャトーレストラン ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション』の元料理長であり、ジョエル・ロブション氏の愛弟子、朝比奈 悟(あさひな さとる)氏が手がけるガストロノミーである。伝統的なフランス料理に現代のエスプリを加えた、高いスキルと厳選された上質なワインで客をもてなす。
「20世紀最高の料理人」とされ、世界で最も星の数をもつジョエル・ロブション氏。その愛弟子である朝比奈シェフの輝かしいキャリアは、『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』副料理長として入社した2004年から始まる。同年『ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション』料理長に就任。2007年に渡仏し、 ブルターニュ地方レンヌ「SAS Ecole Maître Crêpier-ECOLES TREBLEC」に入学。卒業後、同ブルターニュ地方が発祥といわれるガレットとクレープ専門レストラン『La Saint Georges』で研修し帰国。『ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション』、『ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 』2店舗を料理統括、監修する。そして2011年、二つ星『シャトーレストラン ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション』料理長に就任。以後7年間も二つ星を保持し、その実力を遺憾なく発揮する。2016年には、フランス料理コンクール優勝者の会である「アヴァンセの会」会長に就任。そして翌年の2017年、13年間にわたり勤務したロブショングループを勇退。2018年10月、満を持して自らの名を冠したガストロノミー『アサヒナガストロノーム』をオープンした。
好きな言葉は「一食入魂」と「一隻眼」。人間性や料理に対する気持ちを見抜く眼識をもって人と接する朝比奈シェフ。コンセプトも〝人〟と〝料理〟がキーワード。「食という文化の歴史背景をふまえ、食卓の喜びについて洗練された嗜好をもち、食を通じて他人をも助け深め合う〝人〟。古典を深めながらも現在の料理を追う事でひらめきを形にし、フランス料理の神髄を紐解いていく〝料理〟。この〝人〟と〝料理〟で『アサヒナガストロノーム』を築き上げる」と話す。食材探しも、手を加えてできあがるフランス料理だからこそ安易ではない。「産直がおいしい、有機野菜がおいしい。ただそれだけではないことを伝えられるのがフランス料理だと思っている」と朝比奈シェフ。仕上がりの味わいをイメージし、フランス料理の技法でおいしく変化する食材にアンテナをはる。
石畳の通りに明るさを少し抑えたたずまいは、まるでヨーロッパのレストランを訪ねたかのよう。ガラス張りのエントランスからのぞむ店内は、シルバーやプラチナを多用した白基調のモダンでエレガントな空間。世界的アートディレクターのマルセル・ワンダース氏プロデュースのカトラリーやプレザンタッション(ショープレート)、オランダのインテリアブランド「moooi(モーイ)」のシャンデリアが輝く。“not too modern-not too classic”をテーマに細部のディテールとインテリアにこだわった空間は、スタイリッシュで居心地良く、朝比奈シェフの料理を愛するガストロノーム=美食家たちの気分をさらに盛り上げる。大切な人との大切な時間を、ワールドワイドな料理と最高のホスピタリティーで、心地よく過ごせることは間違いない。
※世界的グルメガイド東京 2023年度版にて二つ星を獲得
【朝比奈 悟(あさひな さとる)氏 受賞歴】
2002年 第1回 オーギュスト・エスコフィエ フランス料理コンクール 日本代表戦 ファイナリスト
2005年 第39回 ピエール・テタンジェ フランス料理コンクール ジャポン 入賞
2006年 第40回 ピエール・テタンジェ フランス料理コンクール ジャポン 2大会連続入賞
2006年 第12回 メートル キュイジニェ ド フランス ジャン・シリンジャー杯 優勝
2012年 第63回 プロスペール・モンタニェ国際大会日本代表 スイーツ・デザート部門 1位・総合世界3位
2015年 シュバリエ・ドゥ・サン・フォルチュナ勲章受賞
その他、調理師学校講師やデモンストレーション、料理コンクール運営並びに審査など
フランス料理文化の発展に努め日仏友好親善の増進に努める。
■アクセス
東京メトロ東西線 茅場町駅 10番出口 徒歩3分
東京メトロ東西線・銀座線/都営浅草線 日本橋駅 D2番出口 徒歩4分