京都・祇園の中心地、名立たる茶屋や料亭が立ち並ぶ花見小路。ひとつ小道を入り、京都の町屋を改装した風情ある建物の3階に、2008年にオープンしたフレンチレストラン『祇園 Abbesses(アベス)』はある。オーナーシェフ・田中宣史(たなか のりふみ)氏は、フランス各地の星付きレストランにて修業を重ね、京都『オーベックファン』のシェフを務めたのちに独立を果たした。
シェフ自ら京都の農家を回って仕入れる京野菜をはじめ、肉や魚などすべての素材にこだわりをもち、それぞれの持ち味をいかしたコース料理を提供する。なかでも特徴的なスペシャリテが、京野菜をはじめとする旬野菜を使った前菜メニュー。約30種類もの野菜をそれぞれに合わせた調味で盛り合わせた、華やかな美しさと繊細な味わいを兼ね備えた一皿だ。また器も料理の一部と考え、自身の料理を引き立てるように器選びにも留意。まず指物師の村山氏による京都・美山の杉板で作った飾り皿をテーブルに置いてゲストをお出迎え。料理を盛ることで完成するシンプルな造りが特徴の、現代的な作家物の清水焼が、田中シェフの料理を絶妙に引き立てる。料理とともに楽しんでいただきたいと選りすぐったワインは、フランスやイタリアの自然派ワインに特化し、200種類を揃える。コースの一皿ごとに合わせてソムリエが提案するグラスワインのペアリングも用意しており、ワインとのマリアージュを楽しみたいという方に好評。
『祇園 Abbesses(アベス)』は2018年にリニューアルをおこない、建築士の木島徹氏によって土壁や木を組み合わせた、温かみがありつつ洗練された空間に生まれ変わった。客席はテーブル8席、カウンター8席。10~16名までの貸切にも対応しており、気軽な普段づかいから、記念日やデートなどの特別な日や接待まで幅広い用途に向く。英語とフランス語に対応しているので、海外からのゲストにもオススメできる。京都の風情と味覚を満喫できる『祇園 Abbesses(アベス)』にて、極上のひと時を味わっていただきたい。
■アクセス
京阪 祇園四条駅から徒歩5分