新宿・神楽坂駅から徒歩5分。神楽坂上の交差点近くのビル4Fにひっそりとたたずむイタリアンレストラン『DIRITTO(ディリット)』。エレベーターを降り、赤色の扉を開けると、坂内 正宏(さかうち まさひろ)シェフが、まるで我が家に招き入れるように出迎えてくれる。
坂内シェフは、イタリアン「アロマフレスカグループ」で6年間勤めた後、2004年に『DIRITTO』を独立オープンした。神楽坂に店を構えるのは、坂内シェフが御茶ノ水出身で、いつかは馴染みのある地元で開店したいと考えていたため。石畳に映える老舗の飲食店や、歴史ある言語学校建物なども残っており、まるでヨーロッパのような風情ある街なのである。
店名『DIRITTO』とは、イタリア語で「正直、まっすぐ、誠実」という意。坂内シェフは、「日本中の上質な食材が集まる東京で、その最上級の食材をイタリアンとして提供したい。飾っただけの料理にはしたくはないし、自分の価値観を押しつけるような皿にもしたくない」と語る。イタリアで味わった庶民的な味を忘れることなく、客の感性にも寄りそうように、『DIRITTO』流イタリアンに誠実に向き合う。
『DIRITTO』流とは、旬の食材をシンプルに調理し、素材そのものの味わいを楽しめるイタリアン。魚介は築地から、野菜は親戚が営む八百屋から仕入れる大田市場のものを使う。日本の四季を感じてもらえるように、秋はマツタケ、ポルチーニ、サンマ、ナガノパープル(ブドウ)に、冬はジビエを使ったパスタに白トリュフなど季節感たっぷりの食材をそろえる。また、島根県出雲産ブランド牛「かつべ牛」の炭焼きなど、絶妙な火入れ加減が評判の肉料理も人気メニュー。ワインペアリングでは、料理を引き立てるイタリアワイン5種類が並び、とことんクチーナ・イタリアーナ=イタリア料理を堪能できる。
店の内装は、坂内氏がイタリア旅行で宿泊したホテルのイメージを持ち込み、あくまでフォーマルで、新しさも感じられるクラシカルな雰囲気。カトラリーはイタリア・メプラ社のものを、皿はドイツや日本・金沢のものなど、料理によって使い分ける。落ち着いた店内はデートや友人との会食、接待にもオススメで、貸切は7名から可能なので、記念日など特別な一席にぜひ利用していただきたい。
■アクセス
東京メトロ東西線 飯田橋 B3出口 徒歩5分
東京メトロ南北線 飯田橋 B3出口 徒歩5分