とにかく地元富山を愛し、地元にこだわる二つ星『御料理 ふじ居』。山の幸、海の幸に恵まれた富山の食材を、大将の藤井 寛徳(ふじい ひろのり)氏が、郷土愛たっぷりに料理する。2019年8月より、富山市の北部・岩瀬へ移転。江戸初期の建物が残り、当時の雰囲気を今なお感じさせる静かな港町で、さらなるステップアップを目指し、飽くなき追求心を持って日本の良き文化を伝えていく。
藤井氏は高校卒業後、東京・国立にある調理学校「エコール辻東京」で1年、和食を学ぶ。そして、石川県金沢市の料亭『日本料理 銭屋(ぜにや)』で5年間修業し、京都・祇園の『味舌(ました)』では6年間、滋賀県に本店のある『招福楼(しょうふくろう)』出身の店主の下で働く。その後、地元の富山に戻り、2011年に『御料理 ふじ居』を独立オープン。地元に根づき、地元に愛され、世界的グルメガイドにも掲載される店となった。
「日本料理の伝統をしっかり受け継ぎながら、時代に添った工夫を織り交ぜ、季節・四季の移ろいを感じていただきたい」と語る藤井氏。食材の宝庫である〝富山〟を、料理を通して楽しんでもらいたいという思いから、使用する食材はほとんどが地のもので、生産者から直接仕入れている。お造りに関しては100%富山産というこだわり。そして一番のこだわりは、料理の軸となる「だし」。北海道利尻は香深(かぶか)の一等検という最上級の昆布を使用。鰹節は、鹿児島枕崎のタグ付けされた本枯節。毎日カンナで削ったカツオで一番だしをとる。水は、満寿泉の蔵内の井戸水を使用。季節の椀ダネを、「だし」と一緒に提供する「椀」は、四季の移ろいとともに通年楽しめる。
良質な水に恵まれ、酒どころとしても知られる富山。『御料理 ふじ居』では、店舗がある岩瀬の蔵、満寿泉を用意。また、富山・氷見市「SAYS FARM(セイズ ファーム)」のワインや、富山の焼酎や梅酒も揃えている。店内は、畳にテーブルと椅子の個室があり、デートや友人同士、家族での会食やビジネス利用など、幅広いシーンで活用できる。
■アクセス
JR北陸本線、北陸新幹線富山駅より富山ライトレール、東岩瀬駅下車徒歩10分