ベトナム語で「召し上がれ」を意味する『Ăn Đi(アンディ)』は、モダンベトナム料理と自然派ワインのペアリングを楽しめる、外苑前の新鋭レストランである。『銀座レカン』のシェフソムリエを経て独立し、現在は日本を代表するワインテイスターとして活躍する大越基裕(おおこし もとひろ)氏がオーナーとして手掛けていることで、オープンするやいなや、世界の食通やシェフ、ワイン通たちの注目をさらっている。
シェフを務めるのは、内藤千博(ないとう ちひろ)氏。西麻布『サイタブリア』に入社、同社運営の二つ星フレンチ『レフェルヴェソンス』のスーシェフまで昇りつめた料理人である。ハーブや野菜をふんだんに使うエスニック料理と、日本の旬食材、そしてフレンチのテクニックを融合し、繊細で美しい料理を仕立てる。『Ăn Đi(アンディ)』のシグネチャーディッシュは、自家発酵の茶葉と、ナッツやフルーツなどを季節のソースで食す「ティーリーフサラダ」。食べ進めるごとに、食感や風味が口の中でバリエーション豊かに交錯していく。スパイスは東南アジアから、ハーブはすべて日本の農家から直送しており、アジアのエッセンスとともに日本の四季の移り変わりも感じられる一皿だ。
一方ドリンクは、大越氏ならではの個性溢れるラインナップ。世界のナチュラルワインを中心に、日本酒や焼酎なども揃えており、アルコールペアリングで新たな世界観を広げる。さらにユニークなのが、最初の一杯としてオススメしている自家製「レモンサワー」。愛媛『大谷農園』の完全無農薬レモンと、無農薬のサトウキビから作る高知『上樫森』の黒糖などで作るシロップ、そして宮崎『黒木本店』の米焼酎「山翡翠(やませみ)」をソーダで割るレモンの果実味をたっぷり感じられる一杯だ。
内装は、ナチュラルな中にもインダストリアルなテイストを組み込み、ワインが飲みたくなるような落ち着いた空間を演出。客席は、カウンター6席と、テーブル18席。ワイン好きはもちろん、エスニック好きの友人や同僚、恋人とのカジュアルな食事会にもオススメである。
■アクセス
東京メトロ 銀座線 外苑前駅 3番出口より徒歩約5分