広島市中心部のオフィス街、広島電鉄「中電前駅」から徒歩3分のビルの2階に、中四国で唯一の星付き本格スペイン料理『L’Ermita(レルミタ) 』はある。広島平和記念公園の南口からも徒歩10分、ビジネスにも観光にも利便がいい。
オーナーシェフの浦上 昌(うらかみ まさる)氏は大学を卒業後、一般企業へ就職したものの、料理の世界に興味を持ち25歳でヨーロッパへ旅立った。そこで、20代30代の青春をイタリア・スペイン・フランスで過ごすことになる。その期間は約14年にも及び、修業元を聞けば星付きレストランの名が連なる。
浦上氏は、「私の料理は1つのレストランやシェフの影響受けたものだけではなく、人生の1/3を過ごしたヨーロッパで体感した地方の食文化、積み重なった食体験が料理を作る上で活かされています。なかでも特に感銘を受けた地中海料理の一角”カタルニア料理”をベースに独自の視点を加え料理を作っています。」と語る。
スペインはイタリアと同じ様に地方により特色が大きく異なる。カタルニア地方は海と山の両方に恵まれ、またフランスやイタリアの食文化にも影響を受け洗練された料理が特徴だ。例えば、カタルニア料理の伝統的な「マル・イ・モンターニャ(=海と山の組み合わせ)」や、甘味の使い方も特徴の1つと言えるだろう。そういったスペインの軸は変えず、食材は瀬戸内の海の幸や浦上氏の遊び心、自由な発想で組み立てられるのである。
コース構成は現在スペインの主流「メニュ・デグスタシオン・デ・タパス」で、フランス料理のようにコース全体の流れや順序は意識されておらず、1皿ごとに料理が完結し、それが連続していくスタイルだ。ワインはスペイン・ポルトガルをメインに揃え、食後のデザートワインも楽しんでいただきたい。
店内は、シェフとコミュニケーションの取れるカウンターキッチンが中心。カウンター越しのシェフとの会話も『レルミタ』の楽しみの1つだ。記念日、家族や友人、仕事仲間との会食に使われるパターンも多い。浦上氏はスペイン語はもちろん、若干のイタリア語と英語も対応可能、海外から広島を訪れる観光客にもオススメしたい。