神保町駅から細い小路を入ったところに、Alter Ego(アルテレーゴ)』はある。かつて、新感覚の和食を世界に発信する『傳(でん)』があった一軒家レストランである。イタリアにて『Ristorante TOKUYOSHI(リストランテ トクヨシ)』を営む、徳吉 洋二(とくよし ようじ)氏が、自身の料理を日本で表現する場として、分身という意味の『Alter Ego』という店名でゲストを迎えいれる。
徳吉氏は鳥取県出身。イタリアの名店『オステリア・フランチェスカーナ』 でスーシェフをつとめ、同店の二つ星や三つ星獲得に大きく貢献し、「世界のベストレストラン 50」では世界第1位を獲得した実力派。その後独立し、2015年にミラノで『Ristorante TOKUYOSHI』を開業。オープンからわずか10ヶ月で日本人初となるイタリアの一つ星を獲得した。そして2019年2月、イタリアと日本を行き来する徳吉氏の分身として、カウンターメインのイタリアン『Alter Ego』をオープン。『Ristorante TOKUYOSHI』でスーシェフを務めていた平山秀仁(ひらやま ひでひと)氏がヘッドシェフを務める。
コンセプトは「日本の美味しい食材で、ティピカルなイタリア料理を表現する」。イタリアにいけば、皆が愛する、普段、好んでいただくイタリア料理を、日本の食材で表現する。毎日提供される品々は変化し、アラカルトでも、その品々から構成されるおまかせコース(ドルチェと食後のお飲み物は別)でも、堪能できる。もちろん、ベルケルのスライサーでその場でカットされる生ハム(クラテッロ)は健在。
料理をさらに引き立てるのは、イタリアを中心としたワイン。常時20種類以上を用意し、アラカルトでもコースでもベストなペアリングを組み立ててくれる。
店の外観は、『傳』時代の杉玉がそのまま残り、壁の色はミラノ『Ristorante TOKUYOSHI』と同じ緑に塗り替えられている。1階はカウンター8席のみ。2階の個室では、10歳以上のお子様も利用可能なので、家族や友人同士など、食を愉しむ豊かな時間をお過ごしいただきたい。
■アクセス
都営新宿線・三田線/東京メトロ半蔵門線 神保町駅 徒歩3分