京都・東山の建仁寺近く。名店が立ち並ぶ八坂通り沿いある一軒家が、京都の顔ともいえる三つ星日本料理店『祇園さゝ木』である。名だたる料理人を輩出してきた大将の佐々木 浩(ささき ひろし)氏が、次世代を担う弟子たちを引き連れ、カウンターを舞台に“さゝ木劇場”を繰り広げる。
佐々木氏は、奈良県出身。祖父は仕出し店、父親は割烹、叔父や従兄も鮨店や旅館を経営する料理人一族のもとに生まれる。自然な流れで料理人を志し、滋賀の料理旅館『臨湖庵』をはじめ、さまざまな店で修業をし、27歳の時に京都の割烹『ふじ田』の料理長に就く。そして36歳で独立し、1997年に祇園・先斗町で『祇園さゝ木』を開店。祇園で一度移転後、2006年に現在の場所に移り、2009年に世界的グルメガイドにて二つ星を獲得。2019年には見事三つ星となり、不動の地位を守り続けている。
食事は一斉スタート。旬の最高級食材が、見事な手さばきによって独創的な料理に生まれ変わる。佐々木氏の料理パフォーマンスと軽妙なトーク、機敏に立ち働く弟子たちの姿が相まって、その空間は時に“さゝ木劇場”と呼ばれる。「日本料理の華は椀物」と位置付け、椀に季節感を盛り込んで京料理を組み立てる傍ら、カウンター奥にはピザ窯が置かれ、ジャンルの枠を越えた独創的な料理にも挑戦を続けており、多くのゲストの心をつかんで離さない。
店内は、10mのマホガニー製一枚板カウンターが“さゝ木劇場”を盛り上げる。カウンターは17席、テーブル8席と掘り炬燵式の座敷(6席)も用意され、最高の料理を彩るにふさわしい由緒ある器で提供される。家族や友人同士、デートや海外ゲストとともに、古都・京都を訪れ、『祇園さゝ木』のエキサイティングな料理の数々を堪能していただきたい。
■アクセス
京阪本線 祇園四条 徒歩15分