裏銀座とも呼ばれ、食の名店が並ぶ東京・新富町。駅のすぐ近くながら、繁華街の喧騒から離れた静かな場所に、中国料理店『新富町 湯浅(ゆあさ)』はある。シェフの湯浅 大輔(ゆあさ だいすけ)氏は、千駄木『天外天』、三田『御田町 桃の木』、『筑紫楼銀座店』といった名だたる中国料理店で研鑽を積み、2019年2月に『新富町 湯浅』を独立オープンした。
『新富町 湯浅』の料理には、あえてコンセプトがない。培ってきた四川料理の技法をベースに、その時々の季節食材を吟味しながら料理を作り、流派にも縛られない。おもに魚介類と野菜を使用し、季節感を演出する。たとえば寒い季節ならば、タラの白子の茶碗蒸しに酸辣(サンラー)の餡をかけた前菜や、ワカサギと子持ちヤリイカの組み合わせなど。そして人気メニューは、中国料理の花形ともいえるフカヒレ料理。天日干しにこだわる千葉県館山市『信和キンシ工場』の代表であり生産者の、加藤公司氏にリクエストして作ってもらっている7種の特製フカヒレを使い分け、リピーターの心をも虜にする。ほか、生ハムは茨城『梅山豚(めいしゃんとん)の塚原牧場』が作る、国産豚を天然塩に漬け込み約20ヶ月乾燥熟成させたものを使用するなど、一つ一つの食材に対する想いがあつい。
ワインは、ソムリエセレクトの約50本から、お客様の好みに合わせて提案。紹興酒は甕(かめ)2種、ボトル5種、グラスは「紅琥珀」の3種を用意。ウイスキーは、「余市」「イチローズモルト」、台湾の「カバラン」があり、それぞれハイボールでも楽しむことができる。ほか、日本酒や焼酎、シェリー酒など、料理に合わせてバラエティー豊かにそろう。
店内は料理が引き立つように、白ベージュの壁で統一された落ち着く空間。京都・清水焼の窯元のものや、沖縄「やちむん」(焼物)など、湯浅氏お気に入りの器も映える。テーブル8席と完全個室(6席)のコンパクトな造りで、家族や友人との会食、仕事仲間の集まりなどにオススメ。食事と酒を楽しむ豊かな時間を求めて、オリジナルの世界観をもつ『新富町 湯浅』に訪れていただきたい。
■アクセス
東京メトロ有楽町線 新富町駅 徒歩1分