東京メトロ四谷三丁目駅から徒歩3分、新宿通りから数歩入った場所に『卯水酉(うみどり)』はある。外観は黒一色で、隠れ家的な入口を入り地下に降りると、店内の壁一面に並べられた日本酒用冷蔵庫が目に飛び込んでくる。様々な日本酒が縦に3段、銘柄がそれぞれよく見えるようずらりと並べられた様は、日本酒好きは思わずテンションが上がるだろう。
『卯水酉』の店名にある「卯」は、11月最初の上の卯(う)の日にちなむ。秋の収穫を終え、酒造りが始まる醸造安全祈願のお祭りだ。「酉」の字は酒壺を意味しているといわれており、また酒造りは「卯の日」に始め「酉の日」に完了するという慣わしもある。そのような日本酒にちなむ漢字をつなげ、『卯水酉』という店名になった。そこには、日本酒を愛し、連綿とつづく日本酒文化を発展させたいという思いがこめられている。
料理は素材にこだわり、魚介類は宮城県石巻市の活魚の仲買人「大森式流通」の大森 圭氏から。活魚1尾1尾の特性を見極め、最もおいしくなる適切な処理をすると評判で、大森氏の手掛ける魚を使ったお造りは『卯水酉』の名物だ。また、年間を通して産地を変えて仕入れる生牡蠣の食べ比べや牡蠣の土手鍋コースも人気がある。
売りである日本酒は、日本全国から個性あふれるよりすぐりの約500本を常備。その日の料理それぞれに合う一杯をチョイスしたペアリングがおすすめで、一人4合ほどの日本酒が楽しめる。その他、国産のクラフトビールと国産自然派ワインも数種類ずつそろえている。
店内はアットホームな雰囲気で、カウンター席8席とテーブル席(6名席×6卓)配しており、日本酒好きの集まりやカジュアルな接待などで利用可能。海外ゲストへは英語メニューの対応もしている。肩ひじ張らない空間で、お気に入りの日本酒を見つけながら、心ゆくまで楽しんでいただきたい。
■アクセス
東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目 2番出口から徒歩約3分