東京から新幹線で約1時間。夏の避暑地として人気な軽井沢の駅から車で20分、または信州追分駅から車で5分のところに、林をバックにひらけた場所にある『レストラン ナズ(Restaurant Naz)』。アウトドアリビング付きのコンドミニアム(宿泊施設)「GREEN SEED軽井沢」の中にあり、木の質感を生かしたモダンな内装が特徴だ。
『レストラン ナズ』は2020年に開業。イタリア料理をベースとしたモダンなイノベーティブ料理で、開業半年で世界的レストランガイドブックの日本版に掲載されるなど、すでに注目度は高い。シェフ鈴木 夏暉(すずき なつき)氏はイタリアで修業、新北欧料理で世界的に名高いデンマークの『ノーマ』や『カドー』でも働いた。そのときに学んだ、新北欧料理で用いられる発酵の技術が現在の鈴木氏の料理のベースとなった。
コース料理に入るスペシャリテ、熟成サーモンと発酵カブ、発酵トマトの見た目も美しいひと品は、その発酵の技術が十分に生かされ開業当初からメニューに取り入れられている。信州サーモンの甘みに、カブとトマトの発酵の香りが深みを与えている。
食材はほとんどが地元・軽井沢や信州のもので、野菜は地元でも評価の高い「軽井沢サラダふぁーむ」から。鈴木氏は自ら畑に通い、農作物の成長を日々見極めながら最適な時期に仕入れる。魚介類は、鈴木氏自らが近所の清流で育てているというヤマメをはじめ、信州サーモンや長野・佐久地域の名物佐久鯉を扱う「吉澤商店」の鯉などを使用する。
ドリンクはイタリアのナチュールワインを中心に、また、地元の日本ワインもそろえる。ドリンクペアリングはアルコール、ノンアルコールとも用意されており、どちらもコース料理1皿に1杯ずつ提供される。ノンアルコールドリンクは、すべて鈴木氏の試行錯誤の結果生まれたもの。たとえば信州サーモンに合わせているのは、発酵イチゴにアールグレイと紫蘇を合わせたドリンクだ。
温かみのあるモダンな店内にはテーブル2卓、カウンター4席(使用の場合はひと組のみ受付)。友人同士やデートなどはもちろん、美食の集まりに向いている。お子様連れは、基本的には大人の料理を食べられることで相談可能だ。海外ゲストには、シェフ自ら英語とイタリア語で説明する。
すでに人気店となっている『レストラン ナズ』、訪れた際には近辺の美しい林の風景もともに、鈴木氏のユニークな料理の世界を楽しんでみてはいかがだろうか。
■アクセス
しなの鉄道 信濃追分 より車で5分
北陸新幹線、しなの鉄道 軽井沢 より車で20分