JR山口線で日本海側・益田駅を目指す途中の日原駅で下車し、徒歩約15分。島根県鹿足郡津和野町日原に店を構えるのが『美加登家』。三代目の山根 一朗(やまね いちろう)氏が老舗の看板を守り、腕を振るう料理に魅了された食通たちが県内外から足を運ぶ。
四季の移ろいを景観と料理を通して感じ取れるのが『美加登家』最大の魅力。その名を全国に知らしめたのは、4月中旬~5月中旬は島根和牛と花山椒鍋会席。6月〜9月末に提供される天然アユ。水質の良い高津川で育ち、渓流の貴婦人とも称される最上級のアユを秘伝の焼き方で仕上げる「アユの塩焼き」をメインに、うるかの塩漬けから、「鮎めし」までアユづくしのコースが堪能できる。
10月からの1ヶ月間限定メニューは「子持ち鮎 生あぶりコース」。じっくり炭火で炙られた大ぶり(150〜250g)の天然子持ちアユは香り豊かで、頭からガブっとかじる野趣あふれる食べ方がおすすめ。他では味わうことのできない、『美加登家』ならではの料理だ。さらにオーダーすれば、三代目自らがお客様の目の前で焼き上げる、炭火焼きのマツタケもオプションで楽しむことができる。9月には、高津川の「天然すっぽんコース」。12月からは山口産「ふぐのコース」と、一年を通して旬の極上料理を懐石スタイルで堪能できる。
「せっかく島根に足を運んでいただくのだから」と、「奥出雲ワイン」といった島根県産のワインや、日本酒も地酒を中心に用意する。津和野の酒蔵が醸す日本酒「初陣」にアユを浸した「あゆ酒」も評判よく、必ずオーダーされる常連のお客様も多い。
石州瓦の屋根が目を引く建物は、元々旅館だった佇まいをそのまま残すもの。
家族や友人、同僚やカップルなどと2階の個室にゆったりと腰をおろし、丁寧で繊細かつシンプルに仕上げられた四季折々の味をじっくりと堪能していただきたい。
■アクセス
JR山口線 日原 よりタクシー 5分
鹿足交通 0856-74-0953