歴史のおもかげが街のあちこちに残る観光都市、京都。洗練された京文化のイメージとは別に、京都にはもうひとつの顔がある。三方を山に囲まれた京都は、大原三山をはじめとする「山の京都」でもある。その豊かな自然の恵みを、京文化の中心地といえる祇園で味わえるのが『Gibier MIYAMA(ジビエ ミヤマ)』。京都の山の宝物、ジビエに力を入れる店だ。
シェフは神田 風太(かんだ ふうた)氏。日本の原風景というべき京都府南丹市美山町で育ち、京都・祇園で料理の修業を積んだ。2018年、北山に『Ristorante miyama162』創業。その店を移転させる形で、2020年祇園に『Gibier MIYAMA』をオープンさせた。
幼いころから地元で獲られたシカやイノシシの味になじみ美山を熟知する神田氏のもとには、現地から上質の食材が届く。ジビエは信頼のおける猟師、藤原 誉(ふじわら ほまれ)氏のものを使っている。イノシシやクマのような肉をはじめ、モロコのような淡水魚、またフキノトウや聖護院かぶらなどの京野菜や山菜もメニューにのぼる。肉は主に炭火焼で提供。また、約30品のアラカルトメニューから気になったものを好きなだけオーダーでき、あれも食べたい、これも試してみたいというリクエストにも対応する。メニューは生産者のその日取れたものに従い毎日変わるため、頻繁に訪れるゲストも飽きさせない。
生産者のその日取れたものにメニューを合わせ生産者に寄り添う姿勢は、こんにち世界的に関心を集めている、食材ロスを減らしサスティナブルを重視する流れにも沿っている。神田氏は、2021年「RED U-35」のスピンオフとして開催された「食のサステナブルAWARD」でサステナブル金賞を受賞した。
ドリンクはワインを中心に250種ほど用意、ペアリングがおすすめだ。ノンアルコールでは、梅やしそ、ゆずなどのドリンクも用意している。
木目を基調としたモダンで居心地の良い雰囲気の店内はカウンター10席。ジビエが好きな人はもちろん、美食の集まりやデート、友人との楽しい語らいにもぴったりだ。
京都の中心地で京都の山の幸を味わうことができる唯一無二の『Gibier MIYAMA』で触れてみてはいかがだろうか。
■アクセス
京阪本線 祇園四条駅7番出口より徒歩5分