蕎麦店の激戦区、麻布十番でマグロの人気仲卸『やま幸』が手がける『蕎庵 三たて(そあん みたて)』。大将の三浦 幸喜(みうら こうき)氏が、“蕎麦とシャンパーニュと『やま幸』のマグロ”を三本柱に腕を振う。
富山県で人気割烹店を営む父親の姿を見て育った三浦氏は、高校卒業後に迷わず料理の道へ。
新橋『京味』で7年間修業。その後、幼い頃から好きだったという蕎麦を、『神田 尾張屋本店』で学ぶ。『銀座おのでら』では天ぷらを学び、2022年、「やま幸グループ」の『蕎庵 三たて』オープンと共に店主となる。
店名の「三たて」は、“うまい蕎麦”の条件とされる「挽きたて」「打ちたて」「ゆでたて」という三(さん)たてと、名字の三浦の三から『蕎庵 三(み)たて』とした。おまかせコース(平日)は、「先付」から始まり、「蕎麦粉のガレット」、「季節の蕎麦」、八寸のような「蕎麦前」、「つまみ」、「〆の蕎麦」と、甘味を入れて11品ほどが提供される。
こだわりの蕎麦は、すべて蕎麦粉のみの十割蕎麦。先に提供される「季節のそば」は福井県の在来種8割、富山県の蕎麦粉2割を使う太打ち。鬼ぐるみを用いるため、蕎麦の風味が強く、味わい深い季節毎の食材を使った変わり蕎麦によく合う。「〆の蕎麦」は、お客様が蕎麦前を楽しむタイミングで打ち始め、打ち立てを用意。提供する逸品ごとに蕎麦粉を変え、富山県「とよむすめ」を8割と福井在来種を2割使用、“冷”か“温”を選ぶことができる。自慢のだしは、マグロ節と羅臼昆布を贅沢に使い、旨みを出すのが三浦流だ。
三たての看板メニュー「蕎麦粉のガレット」は、トッピングされるやま幸のマグロかき身の甘み、キャビアの塩味、わさびの辛味が、蕎麦の香りと相まって極上の味に。「そば刺し」も『蕎庵 三たて』ならではの逸品。両メニューとも、シャンパーニュとの絶妙なペアリングを楽しんでいただきたい。
ワインセラーにぎっしりストックされるのは、元カンテサンスのシェフソムリエ、市村 暢央(いちむら のぶお)氏監修のシャンパーニュをはじめとするフランスワイン。ソムリエールの久松 絵理(ひさまつ えり)氏がサービスする。また故郷富山・桝田酒造の「満寿泉」を中心に全国の日本酒もそろえる。アンティークな家具や椅子が置かれアンティーク風な中にも、ステンドグラスの施されたドアや、取手にはマグロの尻尾を模すといった遊び心が溢れる店内。L字カウンター(9席)に、テーブル(4〜6名)1卓も用意されているので家族や友人、カップルなど様々なシーンに最適。また海外のゲストのおもてなしなどでもよく利用され、蕎麦をすすって日本の粋を感じていただきたい。
■アクセス
東京メトロ南北線「麻布十番駅」4番出口から徒歩5分
都営大江戸線「麻布十番駅」7番出口から徒歩8分