東京の華やかな中心地・銀座。東京メトロ銀座駅から徒歩1分、落ち着いた並木通り沿いに『エスキス』はある。国内屈指のグランドメゾンの1軒として、オープン以来安定した評価を獲得し続けている。昼は窓いっぱいの光が、また夜は銀座のきらびやかな明かりが、ゲストを地中海に吹く風「ミストラル」がもたらす料理の世界へいざなう。
シェフはリオネル・ベカ氏。フランス・コルシカ島で生まれ、幼いころから音楽・絵画など多くの芸術に触れる環境で育った氏は、20歳をすぎて料理の道へ入り、フランスの三つ星レストラン『メゾン・トロワグロ』でスーシェフをつとめた。2006年に東京にオープンした『キュイジーヌ [s] ミッシェル・トロワグロ』のシェフに任命され来日、5年半同店のエグゼクティブシェフを務めたのち、2012年に『エスキス』開業と同時にエグゼクティブシェフに就任した。『エスキス』はオープン直後の2013年から継続して世界的グルメガイドブックにて継続して二つ星を獲得。2018年には「今年のシェフ賞」を受賞、日本の食材を活かした独自の料理が高く評価された。2011年にはフランスから国家農事功労章”シュヴァリエ”を授与されている。
フランスで生まれ、日本で暮らし、日本の風土や気候、自然の恵みを引き受けながらフランス料理を作る。ベカ氏のそのユニークな来歴から生まれる料理は、軽やかで先進的だ。それは、ベカ氏がフランスで生まれ育ちながら日本でフランス料理を作ることの意味を絶えず考え続けているからである。その結果、料理は日本の四季の揺らぎがそのまま皿に載ったような、先進的でシンプルなものになった。フランスの技術と伝統に根ざしながら日本の自然に発想された料理は、『エスキス』の揺るぎない個性となっている。
そして、総支配人の若林英司(わかばやし えいじ)氏をはじめとするソムリエが選ぶワインが、ベカ氏の料理を華やかに支える。若林氏は2023年にフランス発祥のレストランガイドブックで「ベストソムリエ賞」を受賞、国内有数のソムリエのひとりとしてマスコミ出演の機会も多い。フランス産ワインを中心に、イタリアや日本ワインなど幅広くそろえる。アルコールペアリングも設定されている。
白を基調としたシックで落ち着いた内装の店内には、12テーブル34席と最大12名の個室を設定。壁面は大地をイメージした左官の久住有生(くすみ なおき)氏によるもの。白い壁と白いテーブルクロスが、皿の上の軽やかな料理を引き立てる。『エスキス』はフランス語で「素描」を意味している。束縛のない自由な感性が白いキャンバスの上に縦横に広がっていくような、ここにしかない空間をぜひ体感していただきたい。
※世界的グルメガイド東京 2023年度版にて二つ星を獲得
■アクセス
東京メトロ銀座線、丸ノ内線、日比谷線銀座駅 B6出口から徒歩1分