岐阜県大垣市のJR大垣駅から徒歩9分。2021年春に移転し、新たなスタートをきったのが一つ星のイタリアン『クッチーナ (CUCINA)』。岐阜で生まれ育った田中 照道(たなか てるみち)シェフが腕を振るう。
田中氏は、料理の道へ進むべくイタリア・ピエモンテ州政府公認の料理学校へ入学。卒業後、イタリア・サン レモ『Paulo e Barbara』で修業をはじめ、ヴェネツィアの三つ星リストランテ『Le Calandre』シェフのマッシミリアーノ・アライモ氏に師事。帰国後、2007年に自身の店『クッチーナ 』をオープンすると、2008年には、国内外で活躍するデザイナー森田 恭通(もりた やすみち)氏と共に新しいスタイルの「大垣リトルイタリアン」をつくり、2014年にブライダル進出、大垣の『ザ・グランドティアラ ゲストハウス モントレゾール』のグランドシェフを兼任するなど活躍。そして2019年『クッチーナ』は岐阜県で唯一、一つ星を獲得する人気店となった。
CUCINAとはイタリア語でキッチンという意味。キッチンツールの壁面が圧巻のカウンター劇場型レストランだ。『クッチーナ』では、郷土料理をアレンジしたカジュアルなアラカルトメニューと、食材の斬新な組み合わせの妙を楽しめたり、第六感が刺激されてくすっと笑えたりというような、イノベーティブイタリアンのコースを用意。たとえば「鴨のロースト」は、フランス産の鴨を岐阜の郡上市や高山市の味噌で漬け込み、地元の香りをフランスの鴨に移し込むというサプライズ的な組み合わせ。「オレンジとイチゴのジェラート」は、オレンジ色のイチゴと赤いオレンジを盛り合わせるという、色を逆転させた発想で視覚と味覚を驚かせる。また、ウニ殻の形をしたガラスの器にウニ料理を、卵料理には卵の殻のような器を使うなど、器の演出にも遊び心が溢れている。
ワインは自然派からヴィンテージものまで揃い、燻製やスパイスが香るミクソロジーカクテルなど、ドリンクメニューも王道からアレンジしたものまで幅広く用意。
内装は世界的デザイナー森田氏が担当。家族や友人との会食やデートなどのプライベートから、接待や海外ゲストのおもてなしといったビジネスシーンまで、さまざまなシチュエーションでそれぞれの美食体験ができるだろう。シェフ田中氏のセンスとユーモア溢れる料理と、とっておきのサービスを世界的デザイナー森田氏の空間で満喫いただきたい。
■アクセス
JR東海道本線(岐阜〜美濃赤坂・米原) 大垣駅 徒歩10分