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お気に入りのお店に巡り合ったら
とことん通い詰める美食家
東宮 隆史氏のレストラン10選

「ここだ」と思ったお店にはとことん通い詰める美食家

事業開発とマーケティングの専門家として、IT・金融・メーカーなど複数社の役員やアドバイザーを務めながら、飲食店経営の実務経験を活かし、料理人の起業支援、イベント企画、コンサルティングの事業に取り組んでいる。 「一生通えるお店との出会い」を求めて全国を食べ歩き、「ここだ」と思ったお店にはとことん通い詰める美食家。

2001年から食べ歩きを始め、東京を中心に年間400店を巡る

ビジネスコンサルタントとして活動していた20代半ば、顧問先の企業が飲食ビジネスに参入することになり、リサーチを兼ねて毎晩東京のレストランを訪れるようになる。星つきの有名店から、予約なしで入れるカジュアルなお店まで、今までに数千店を訪問。近年は、鮨、日本料理、肉料理など、東京近郊のレストランを中心に、年間400店ほどを巡る。 日本の全都道府県を訪れた経験をもち、大阪、札幌、金沢、福岡など、地方のお店にも詳しい。新しいお店も積極的に開拓しているが、彼は料理人との「縁(出会い)」と「相性」を重視しており、また「そのお店の本当の良さは、通ってこそ実感できるもの」との信条から、気に入ったお店には何度も訪問する。
おすすめできるレストランを、美しい写真とともにインスタグラムで紹介

彼は数多くのレストランに訪問した経験を、自らのビジネスに活用するだけではなく「いいお店を多くの人に知ってほしい」との考えから、インスタグラムを通じておすすめのお店を紹介している。レーティング(格付け、点数付け)はせずに、美味しかった料理を、臨場感あふれる美しい写真で表現している。東京でのレストラン選びの参考にしてほしい。

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日本料理 太月
引き出しの多さと対応力、知っておいて損はない、実力派の「使える店」

丁寧な仕込みが施された料理が、望月氏の料理の特徴。椀のだしは、昆布からじっくりと水出しした後に、店で削った鰹節を加え、香り豊かに仕上げる。冬には、若狭のアマダイと京都の聖護院大根、湯葉しんじょうなどを加え、だしの風味と季節の味わいを存分に楽しめる形で提供される。




東宮氏

東京・表参道駅から徒歩数分、閑静な青山エリアの小道にたたずむ日本料理店。全国の産地から直接取り寄せる季節の厳選食材を、手間をかけて取った出汁とともに、茶懐石で鍛えた店主の技術で多彩な料理に仕立てて提供している。特筆すべきは、その引き出しの多さ。季節の定番料理がありながらも、リクエストにも柔軟に応じ、いろいろな食べ方を提案してくれる。店主との会話が楽しめるカウンター席がおすすめだが、個室もあるので、接待や会食、家族のお祝い事など、様々なシーンに対応している。誰と、どのような目的で訪れても満足できる、これぞ「使える店」の代表格。

  

日本料理 太月

匠 鮨 おわな
名店の技を気軽に味わえる、使いやすい、通いやすい鮨

恵比寿駅より徒歩3分ほどの場所にある「匠 鮨 おわな」は、研ぎ澄まされた匠の技をリラックスした雰囲気で楽しめる鮨店。カウンターと天井のヒノキ、そして明るい照明で、清々しく清潔感のある空間を演出している。酢は赤酢と白酢を鮨ダネによって使い分け、その日の気温に合わせて酸度を変えるという徹底ぶり。




東宮氏

四谷の名店「すし匠」で研鑽を積んだ小穴(おあな)氏が店主を務める。コースはおまかせで、丁寧な仕事がされたつまみと握りが交互に提供されるスタイル。つまみの穴子を西京焼きにしたり、燻製して香りを纏わせた魚を握ったりと、店主独自の工夫とこだわりを随所に感じる。コースの終盤には、こちらのお腹の具合を察しつつ、お好みネタの紹介がある。余裕があるならば、修業先譲りの名物「金目鯛の皮炙り」「あん肝とスイカの奈良漬け」「おはぎ(鮪の中落ちに沢庵を刻んだものを、和菓子のおはぎのように見立てたもの)」は必食。個室があるので接待や家族連れでも。また日曜日は15時から営業しているので、早めの時間からゆっくり鮨を楽しむことができる。まずは気軽に訪れてみてほしい。

  

匠 鮨 おわな

鈴田式
話題の火入れ手法を堪能できる、「薪焼き和食」の新店

おまかせコースで提供するのは、信頼のおけるルートで全国から選び抜いた銘柄牛や、野菜・魚などをバランスよく楽しめるよう、ベストな調理法が考え抜かれた「燻しやく和食」。そしてコースの最後は「土鍋炊き込みご飯」で〆る。ソムリエがサービスするワインは、シャンパーニュ、白ワインなどフランスワインを中心に、樽香のあるものを用意。 日本酒は、バランスよく日本料理の昆布やカツオだしに合わせてセレクト。




東宮氏

東京・麻布十番駅からほど近い、どこか懐かしい雰囲気の漂う住宅街にある薪焼き和食のお店。2019年5月に開業し、瞬く間に感度の高い食通たちの間にその名が広まった。カウンター6席、目の前の薪窯からじわりと伝わる柔らかな暖かさと、食欲をそそる薪の香りに期待が膨らむ。焼肉割烹「肉匠堀越」の系列とあって、厳選された国産銘柄牛を中心にそえたコースの構成。 シグネチャーメニューのひとつ「シャトーブリアンの飯蒸し」は、見た目も味も思わず笑顔がこぼれる一品。旬の野菜や魚介も驚くほど美味しく、デザートも薪窯を使って仕立てており、薪焼きの良さを存分に感じられる。今、注目の一軒。

  

鈴田式

はっこく
握り三十貫で表現する、新しい江戸前鮨の世界

近年定番化しつつある、つまみと握りを織り交ぜた料理コースではなく、本来の江戸前鮨屋のスタイルを貫き、敢えて握りだけで勝負する。「突先(とっさき)」という希少な部位(マグロの頭の付け根部分)と酢飯を、有明産の最高級の海苔で巻いた手巻き鮨が手渡されると、おまかせコースの幕が切って落とされる。旬の魚のうま味が凝縮された鮨は圧巻の30貫。




東宮氏

銀座「鮨とかみ」の初代店主、佐藤氏が2018年2月に開業。うま味のしっかりとした赤酢のシャリが特徴的で、すべてのネタをこのシャリに合わせて選び、仕事を施して提供している。コースはおまかせ握り30貫、味覚や食感に変化をつけ、ネタとシャリのバランスや提供スピードを調整するなどして、最後の一貫まで飽きさせない。スペシャリテとも言える「突先(とっさき)の手巻き」は、店主の想いと工夫が詰まった一品。豊洲の仲卸「やま幸」の極上の鮪も存分に味わうことができる。二番手の齋藤氏は、鮨職人として15年、日本料理を5年経験した実力派で、親しみやすい人柄からファンも多い。江戸前の仕事を大切にしながらも、挑戦が詰まった旨い鮨を味わいに、定期的に訪れたいお店。

  

はっこく

茶禅華
日本の豊富な食材を中国料理の技法で表現する、二つ星の中国料理

四季ある日本の旬食材に、中国料理の技法や炭火焼などの調理方法を用いた料理コースで、「日本の中国料理」を世界に発信していく。茨城県の窒息鳩を使用した「仔鳩の料理二種」は、モモ肉を中国料理ならではの伝統技法で、ムネ肉を炭火で火入れをして現代的に仕上げる、一皿で二種類の仕立ての鳩を同時に楽しめる逸品である。




東宮氏

南麻布の閑静な住宅街にある、元大使公邸を改装した中国料理店。シェフの川田氏は、中国料理の名店「麻布長江」や、三つ星の日本料理「龍吟」で修業した経験をもつ。日本の四季折々の豊富な食材を、中国料理の技法で表現し、繊細に仕上げていくのが特徴。香ばしい小鳩の炭火焼き、濃厚な鶏白湯で仕上げた青鮫のフカヒレ、鶏唐揚げを大量の唐辛子と花椒で炒めた辣子鶏(ラーズージー)など、洗練されていながらも、しっかりと記憶に残る「中国料理」を楽しめる。 ソムリエの上野氏によるペアリングの提案も秀逸で、ワインを中心としたアルコール類だけでなく、お茶を合わせるノンアルコールペアリングも人気。コースに追加で、炒飯や麻婆豆腐などもオーダーできるので、気になる方は予約確認の際に相談を。

  

茶禅華

青華こばやし
素材のうま味を「引き出す」技術と、料理を「引き立てる」美しい器の数々

素材に徹底したこだわりを持つ名店中の名店と言われる此処の店主は、「本当に美味しいものは、世の中にそう多くない」という考えを持ち、魚料理を中心としたメニューを振る舞う。できるだけお客様と向き合いたいため、店主との距離は非常に近いのも特徴。




東宮氏

東京・新宿区荒木町、飲食店がひしめく風情ある街にある日本料理店。2009年に六本木で開業し、2016年2月、現在の地に移転した。店名に冠した「青華」は、九谷焼の窯元である須田菁華に由来する。店主が長年かけて集めた器のコレクションは相当なもので、希少な作家物を惜しげもなく積極的に使ってくれる。「本当に美味しいものは限られている」という考え方から、年間を通じて使う食材の種類を固定し、その時々で最上、最良のものを仕入れ、調理法を変えて提供している。美しい器、丁寧に取った出汁、素材のうま味とそれを引き出す技術、そして少し大きめのポーションが特徴的で、何を食べたかしっかりと記憶に残る。旬の味覚を存分に味わうために、季節ごとに訪れたいお店。

  

虎峰
旬の食材を少量多皿で楽しむ、おひとり様OKのモダンチャイニーズ

中華料理としては珍しい少量多皿のスタイルで、約25品ものバリエーション豊富な料理が、まるで中国の広大な土地を少しずつかいつまんで旅するかのように、代わる代わる供される。綿密に考え抜かれた料理構成で味わう、めくるめく美食の旅。ドリンクは、水・中国茶・お酒を料理に合わせるという、新たなペアリングスタイルが話題となっている。




東宮氏

東京・六本木の路地裏にある、創作中国料理のお店。席はカウンターのみで、オープンキッチンのライブ感を存分に楽しめる。コースはおまかせで、鮑やオマール海老などの高級食材を使ったものや、定番のフカヒレ煮込みや北京ダック、トリュフ焼売など、中国料理を軸に、和食やフレンチの技法を取り入れたオリジナルの小皿料理がおよそ25品から30品、テンポよく提供される。アルコールペアリングは、ワインを中心に、シャンパーニュ、紹興酒、日本酒などを料理に合わせて10種類ほど。中国料理は大皿をオーダーし、多人数で取り分けるイメージがあるが、デートでもおひとり様でも、たくさんの種類の料理を楽しめるのは嬉しい限り。

  

川田
名店の系譜を継ぎながらも、肩肘張らずに楽しめるカウンター割烹

カウンター6席のみ。カウンター越しに近い距離でゲストと向き合い、一人ひとりのお好みに合わせて料理を提供するなどきめ細かなサービスをしたいとの想いから、ゲストの目の前で料理を仕上げる“カウンター割烹”というスタイルを貫く。




東宮氏

日本料理の名店「京味」出身の「井雪」(こちらも名店)で長く修業されていた川田氏が2019年2月、東京・人形町に開業した日本料理店。料理はおまかせ一本、店主ひとりでかなりの品数を手がける。手仕事の料理がしっかりと美味しい実力派でありながら、はしりや旬の食材はストレートに、なごりの食材には提案を施すなど、食べ手を飽きさせない構成が魅力的。 コースを締めくくる土鍋ご飯は、季節の炊き込みや白ご飯のお供が用意されており、少しずつ、たくさんの種類を楽しむことができる。人気店になること必至、今行くべきお店のひとつ。

  

鮨さかい
三つ星の実力。福岡で味わう、洗練された本格江戸前鮨

メニューは、「おまかせ」のみで、つまみが6品前後、握りが12品前後の構成。食材には、近郊で獲れる鮮魚に加え、全国から当日空輸される高級な魚介類を使用。つまみでは、特に10~3月限定の「ふぐのお造りあん肝ソース」が人気。赤酢でほんのりと染まった小ぶりの握りは「赤身の漬け」がおすすめで、常に進化した江戸前鮨を堪能することができる。




東宮氏

福岡・西中洲エリアにある江戸前鮨店。店主の堺氏は、東京・青山の名店「すし処海味」で先代の長野氏に師事、7年間修業し独立した。地元九州産の食材を積極的に使っているが、美味しいものは全国から取り寄せる。初夏に訪問した際は、つまみは対馬産の食材が目立ち、鰹の藁たたき、3.5キロのヒラメ、イワシなどが美味しかった。一級品のネタに合わせるのは、赤酢の風味が主張しすぎず、程よい弾力が特徴的なシャリ。これらが店主の流れるような所作で、ここでしか味わえない鮨へと昇華する。 握りは、呼子のアオリイカ、福岡の鯛昆布締め、島根の鯵などが印象に残った。三つ星を獲得したこともあり、なかなか予約が取りにくくなっているが、福岡に行くなら是非とも訪れたいお店のひとつ。

  

鮨さかい

片折
ここに来ること自体が旅の目的になる、北陸・金沢の新星

北陸の素晴らしい最上級の食材をひきたてる「だし」には、鰹節は鹿児島枕崎の特注品を。漁のとき、網に触れていないもっともストレスの少ないカツオだけを使った鰹節と、利尻・香深浜の昆布、水は藤の瀬の湧き水を使用してだしをひく。醤油は、100%国産大豆を使っている醤油。金沢一の食材が集結し、「ここだけでしか味わえない」唯一無二の料理を作り上げる。




東宮氏

金沢・浅野川沿いの風情あるエリアにある日本料理店。店主自ら足を使い、手間をかけて集めた北陸の特級食材を、シンプルでありながら、ひと工夫あるこだわりの仕立てで提供してくれる。秋は能登半島の朝採れ松茸を、うま味を存分に引き出すホイル焼きで。冬は甲羅焼きにした味噌をたっぷりつけた、絶妙な火入れの加能蟹など、季節ごとに訪れると毎回記憶に残る一皿がある。 料理のみならず、ロケーション、内装、器に至るまで一分の隙もないところに、店主のもてなしの心を感じる。「片折」を目的に金沢を訪れて、損はない。

  

一部写真は東宮氏より提供。




※記載されている情報は2019年10月1日のものです。




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グルメサイトや有名グルメブックで評判のレストラン、シェフがオススメする隠れた名店、表に出ない会員制のレストランなど、東京をはじめとする日本全国の本当に信頼できるレストラン約820店舗(2019年3月現在)と提携し、掲載しています。東京、横浜、京都、大阪などの都市部を中心に820以上のレストランを掲載。海外のお客様でも利用できるよう、英語と簡体字でのご予約も可能となっています。私たちが目指すのは、言語の壁や決済の不便さなどを感じることなく、世界中の人々に日本が持つ最高の食文化を体験していただける、そんな世界を作り上げることです。
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