広尾駅から徒歩10分、恵比寿駅、または白金高輪駅から徒歩約15分。恵比寿3丁目交差点に程近く、卵の形に“酉”の文字がある看板が目印の『白金 酉玉 本館』は、紀州備長炭でじっくり焼き上げる焼鳥店。絶妙な火加減で焼かれる希少部位の焼鳥が食通をも唸らせる。
オーナーシェフの伊澤 史郎(いざわ しろう)氏は、大学卒業後、実家近くで馴染みのある八丁堀の老舗焼鳥店『さくら家』で修業をスタート。その後、『築地宮川本廛(ほんてん)』四谷店や、まぐろ仲卸業の友人が経営する料理店で10年店長を務めて独立。2000年に『白金 酉玉 本館』を開店した。当時まだめずらしかった希少部位を焼き上げる焼鳥。その味の評判は瞬く間に広まり、本館の他『白金 酉玉 別館』と『白金 酉玉 神楽坂店』に加え、香港やシンガポール、バンコク、マレーシアと広州2店舗を展開し、送り出した弟子たちも続々開業するなど、国内外で人気を集めている。
「鶏の希少部位を焼くのは、うちが初めてではないか」と話す伊澤氏。「きんちゃく」、「がつ」、「べら」、「あずき」…と、常時楽しめる希少部位は30種以上揃い、それらを紀州備長炭で焼き上げ、それぞれの味付けで楽しむ。首の部分の「とっくり」、胸腺「おたふく」、気管「さえづり」といった、伊澤氏自身が名付けた部位もあるほど。
仕入れ体制も万全。幼い頃から付き合いのある築地の鶏肉店や青果店繋がりで、仕入れ力に自信を持つ。ガーリックバターで仕上げる雌鶏のテール「みさき」は歯応え良く、海外の紙面でも取り上げられた逸品。しゅう油と甘酒、熊本の赤酒で味付けする「親子丼」は、テレビ番組が出すレシピ本でも紹介された人気メニューだ。日本酒にもこだわる伊澤氏。山形「十四代」や新潟「鄙願(ひがん)」など、入手困難な日本酒を中心に25種ほど揃える。こだわりは酒器にも及び、冷たいお酒を入れると花火が浮かび上がる丸モ高木陶器の「冷感花火グラス」などを使い、遊び心を加える。
モノトーンで統一され、ジャズが流れる店内には、コの字カウンター(20席)が焼き台を囲む。『白金 酉玉 本館』を家族や友人、仕事仲間との会食やデートなどで利用され、ここでしか味わうことのできない焼鳥を、好みのお酒と一緒にゆっくりと堪能していただきたい。
■アクセス
東京メトロ日比谷線 広尾駅 徒歩10分
JR,東京メトロ日比谷線 恵比寿駅 徒歩15分
東京メトロ、都営三田線 白金高輪駅 徒歩15分